はじめに
久しぶりです。やはりマンスリーレポートになっているブログだけれど、今回はいつもツイートしてた分をブログに書いているスタイルでいく。なので、非常に見にくいし醜い。ただ流れをダラダラと書き連ねているだけなので、特にそれっぽいアレは書いてないアレである。ただせっかくのホーム最終戦なので、こうして形に残そうと思って筆を叩いている。余韻に浸りすぎて見直せるか心配だったかそんなことはない。何度でも見直せる。だってユアスタ劇場だったのだから。そんなこんなで振り返ります。では、レッツゴー。
光の速さで
仙台は532。右CBにハチ。デサーバトをアンカーに、中島元彦とフォギがインサイドMF。FWにはCaymanが先発に戻ってきた。熊本はおそらく3331。
電光石火。閃光。
熊本のバック3横をCBからのロングで狙う仙台。福森から2回すでにロングが入る。Caymanが流れたり、先制の場面は中山大観音が。FWの外流れからのロングセカンド狙い。
とくにFWの外流れからサイドで密集を作って、逆サイドへ解放する形を得意としていた原崎ベガルタ。逆サイドまでではないけれど、中央のオープンスペースを上がるハチにボールは解放されていった。
仙台としてはやりなれていた2FW、CBからのロングを復活させ、攻撃の形を作りたかったか。AKIRAさん的には、もっとCBとMFとで8mリターンパスを交換して相手を誘きだしてから縦に刺すバーチカルなポゼッション速攻が主体。
インサイドMFに入ったフォギ、中島元彦はサイドに供給されるボール回収に走れるし、FWのプレスバックも強力だった。ポジションをとることでセカンド回収を成立させていた原崎ベガルタと違うのは、電撃カウンタープレッシングからの即時奪回を目指していたところか。
いずれにせよ、熊本が仙台の布陣を確認する前に先制できたのは大きかった。まさに奇襲攻撃。先手必勝。電光石火。
ワイドがボール持つとFWは寄るのも解禁。WB内田に寄るCaymanと大観音。
2FW+ボールサイドのインサイドMFでバック3を、アンカーとMFを残りの2人のMFでフォアチェック。ホルダーの供給先を予め監視しておいて、次のホルダーで捕まえるDF。
中央からサイドにボールが出ると真瀬、内田のWBが一気に迎撃。ここで奪って前にが、この日の仙台。
CB間が広い熊本。真瀬とバックカット、フォギのパラで攻撃。
真瀬もフォギもデコイでフリーランできるから、中央3レーンが広く空いてくる。プラスでFWの外流れ。ポジションをとって攻守を一体化させるコンセプトのはずのAKIRAさんのサッカーにしては非常に攻撃的なゲームの進め方。
戦術的というより、攻撃的とみるべきだろう。
選手のキャラ的にもCaymanと中山大観音の2FWとか、フォギと中島元彦のインサイドMFとか、福森の左CBとか、攻撃時には右SBになるハチとかとかとかとかとか。
キャラを見極めてキャラにあった布陣で攻撃的な基調…攻撃の部分はいまのチームに蓄積されているものでやっていく判断なのかもしれない。
メッセージ性も強い。
一方で、AKIRAさんはわりと追い詰められている、いや相当に時間がなくて、勝ち点取るならDF強化が早くて攻撃は後回しにしている、というのはある気がする。気がするだけ。
右にハチが入ると若狭と異なるのは、真瀬の背後をオーバーラップできること。これまでCBが上がるのは禁忌とされていたなかで、まあ攻撃時はSBだけれど、あれだけ攻めあがれるとWGが2人いるような感じがする。
両ゴール前の芝が結構すごかったよね。ヒロイン小畑のキックミスが目立った。
そういえば、2019年ホーム川崎戦でも、442のメンバーでフェイク入れて532マンツーマーキングで試合に入ったな。あの時も開始すぐにゲームが止まって相手に整理される時間ができたんだっけな。
福森の目線は高い。必ず一番奥のスペースを見ている。そして必ずフォギが走っている。あとCaymanも。
熊本は、仙台2FW+インサイドMFがセンターバックを監視するなか、たとえば中島元彦と中山大観音の間に、MFが降りて焦点してラボルピアン出口(サリーダ・ラボルピアーナを無理くり日本語にした)になる。仙台はハチが相手陣まで迎撃する。攻撃的。
坂本の正対からの懐縦。
真瀬とハチを右サイドに2人置いたのも、坂本の懐ドリをカバーするためかもしれない。1人は縦に限定、もう1人がドリブルの目的地をカバーする。
さっきの続きで仙台は左右CBが熊本陣まで迎撃するんだけれど、その背後をトップ下平川が使えたら前進できそうな感じであった。後半65分すぎにその形。ちょっと遅すぎたのかね。
笛吹いて聞こえなかったタカチョーに「石原さん!石原さん!」と声かける上田主審。それでも聞こえないタカチョーにもう一度笛を吹く。笛だけでもいいはずだけれど、名前で声掛け。いいコミュニケーション。
79分の熊本。これは危険で美しい攻撃。
GKからの一本でプレスを引っぺがし、ひとつ飛ばしからのスルーで逆サイドまで展開からの高速クロス。仙台は追いつき切れなかった。
中島元彦の一撃。
ボールが左サイドにあれば、中島元彦のポジションは中央になる。そうなるとこういうミドルシュートの機会が増える。
レッツゴーの雨。声と拍手が降るユアテックスタジアム仙台。遠藤康。フォギのヘッド。
これが、ベガルタ仙台。
試合終了。
仙台は、相手陣での同数プレッシングからボールをサイドに寄せてそこから5バックと前線のプレスバックでボールを奪い切る形。攻撃はCBからのロングに、外流れのFW、ハーフスペース突撃を繰り返すフォギがボールを受けてセカンドを回収していく。
とにかくカウンタープレスからの即時奪回が速く、そして持続していた。
チームに残っているもの、選手のキャラにあわせて最適化させたてきた印象もあって、いわゆるAKIRAさんの攻撃らしさみたいなのは難しいかもしれない。ただDFシステムの構築、カウンタープレスのマインドをここまで注入したのはさすがだと思う。
相手の良さを予め消し込んだり、予防的なポジションをとって戦術的にゲームを進めてきたこれまでの試合からは一転、非常に攻撃的なゲームを表現。ある意味これが一番熊本に効くと判断した、戦術的なゲームだったとも捉えられる。プレッシングにはプレッシングを。
おわりに
劇的な最後といい、非常に見ごたえあるゲームだったぜ。劇場。誰がやろうと、仙台のサッカーは「電光石火」なんだ。それがプレッシングであれ、カウンターであれ、パスであれ、そんな些細なことはどうでもいい。まるで閃光の如くプレーすること。これが、ベガルタ仙台なんだ。タイトルは、椎名林檎で「閃光少女」から。その一瞬をカメラではなく、その眼に、その魂に焼き焦がせ。
「ロックであるとかないとか言ってるアンタが一番ロックじゃねえんだよ」こう言ったのは、椎名林檎だ。