蹴球仙術

せんだいしろーによるサッカー戦術ブログ。ベガルタ仙台とともに。

【軌道】コラム【ベガルタ仙台】

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 更新が滞っていて申し訳ない。そろそろ更新したいなと思っただけなんだ。まあだからといって何をってことではないのだけれど……この前試合に行ったことについて書きたくてね。徳島との試合を圧倒的な傾斜形式である俯瞰厨席ことバックスタンドから拝見してきた。遠藤康の華麗な肘打ちとか、25番の魂がこもったヘッドとか、仁王立ちでこっちを見てるAKIRAさんとか、水を飲む姿がシンクロしていた中山大観音と中島元彦とかとか。原崎さんが解任されてから幾日か経ち、数試合を経験し、すでに目の前にあるのは伊藤彰監督のチームになっている。J1昇格への可能性に懸けて全身全霊をかけて、一所懸命にやっている。復活したといってもいい。試合は一人少ないなか同点に追いついた。スタジアム全体でもぎ取った勝ち点といってもいいくらいに、この試合にみんな懸けていた。試合後に挨拶へやってきたAKIRAさん。来ると思った。正直試合後にあんなコメントするひとなんだから、今日来るだろと思ってたら来た。やっぱり来た。そういうひとなんだ。だから仙台の監督を担うにふさわしいと思っている。僕は原崎さんが辞めてすごく残念だった。正直なことを言うととても残念だ。もっといえば、新しく仙台の監督になるひとが表現するサッカーをとても楽しみにしている。それが、すこし、いやかなり残念な形で終わってしまったことに、僕は正直なところムカついている。それがサッカーの世界にとってはありふれた日常であっても。まだ僕もサッカーで怒れるのかと、思ったのもあるけれど…だからAKIRAさんにも同じ運命をたどってほしくないと思うし、磐田で悔しい思いをしたひとにまた同じ思いをさせたくないと思っている。クラブがやったことが正しいか分からない。でも、正しいひとがベンチにいて、仁王立ちしている。バックスタンド、ゴール裏、メインに拍手をしてお辞儀をしている。死んでいたチームを不死鳥のごとく蘇らせて、たとえ10人であっても勝利を掴み取るまで闘い続ける、俺たちが知っているベガルタ仙台を作り上げている。俺以上に、ベガルタ仙台を理解している。「いまは残留に集中」「いまは昇格に集中」。よく聞いてきたセリフ。喉元を過ぎるとまた貼った貼ったが始まる。でもいまは、このひとが諦めず、ベガルタ仙台のためにやっている以上、いまだけは信じて進んでいこうと思う。試合の帰路。バスの車窓から自転車で帰るサポーターが目に入った。小雨振るなか、自転車のペダルをこぎ続ける2人。試合のことだろうか、明日のことだろうか、何かを話しながら、車輪はまっすぐ道を進んでいく。少なくとも、彼ら彼女らの自転車を漕ぐ足が止まらないうちは、何も間違っていないんだって、僕はそう信じている。