はじめに
さて、11節。
この試合もゲーゲンプレスで振り返ります。
では、レッツゴー。
メンバー
ベガルタ仙台【4231】
藤枝MYFC【3421】
スコア 2-3
コンパクトに固めて、狙いを定めて攻撃
仙台は、連戦でマイナーチェンジしたゲームの進め方をこの試合も継続した。
連戦明けで今後の指標になる試合と思っていただけに、しばらくこのサッカーと付き合っていくことになりそうだ。
バック3でボール前進する藤枝に対して、仙台は、ミディアムブロックで中盤からの押し上げを選択。
2FWと2MFが、相手MFをカバーする形で、ボールをタッチラインへ寄せていく。
そこからの横パスだったり、リターンパスをカットしたり、ミスからボールを奪って、そのまま速攻していく形だ。
見直して実感したけれど、わりと仙台のミディアムブロックは良くて、中島元彦、山田の寄せ、4‐4がコンパクトさを保ってボールをタッチラインに押しつけていく。
あと、藤枝は藤枝だった。(笑)
彼らは、多少の意識はあれど、極端に自分たちのゲームの進め方を変えるようなチームではなくて、どこまで自分たちの力が発揮できるかで勝負するチーム。
仙台がミディアムブロックでDFしてくるのであれば、MFがCB横へ落ちたり、FWとインサイドMFが落ちたりして、オープンな形で保持しようとする。
仙台DFがケアしてくると、テクニカルなプレーで外したり、背後にボールを送ったり、ブロックの外側に逆展開してドリブルしてくなど、らしさで対抗していたと思う。
さて仙台の攻撃だけれど、後方で保持すると味方のベクトルは前向きになるし、ホルダーの目線、ボールコントロールも前方を意識したが多い。
基本的には、縦に、一番遠くを見ているし、最も早い選択肢を取っている。
ただ、単に早いだけでなく、ひと手間を加えるのはいつもの形。
左サイドは、SB内田がワイドに低い位置を取って相手WBを誘き出す。
氣田、郷家の両WGはインバートしてハーフスペースにポジションを取って、そこから外流れで、誘き出したWBの背後への抜けを狙う。
あるいは、中島元彦、山田がワイドへの抜けを狙う。
どちらかというと、数としてはこの2人の方が多かったか。
感想
こういうのもアレだけれど、仙台はそれほど悪いわけでもなかった。
前半終了間際のつまらない失点、同点になったつまらない中盤でのミスパス。
そういう、イレギュラー要素を可能な限り少なくして、相手のカウンターに対するリカバリーやカウンターへの「カウンター」を用意していたのが前半だったと思う。
前線からプレッシングをかけるのではなく、一段引き込んだDF。
相手を誘きだしてから、背後へ縦一本で突いていく。
これは、AKIRAさんが就任当初から感じていたことだけれど、非常に戦術的だなと。
この試合も、というか、ずっとそれはいかんなく発揮されていて、中山大観音、加藤千尋、相良竜之介を交代投入して、前半から押し込んでいた左サイドへの速攻へ振ったのは見事だった。
あとは、実際にプレーする選手たちが、狙いとされるプレーを理解して実行できるか。
耐えるのか、前に出るのかなど。
少しずつでも理解者は増えている印象だし、遠藤康あたりがお手本になればいいのかなと。(鹿島るかどうかは別)
今はそもそも、くだらないミスのおかげで高次元まで到達すらできていない気がする。気がするだけ。
いずれにせよ、そういうのも全部ひっくるめてのサッカーなので。
試合前アップのポゼッショントレーニングで、レベルが違ったエヴェと鎌田大夢がMFとして試合に出ているのは大きなこと。
一方で、そのアップですら、ボールコントロールできていない、繋がっていないのにボールだけ繋げようとする選手もいるわけで、いかに日常で追及していくレベルを上げていけるかがさらに重要な局面になっていくと思う。
サッカーでやられたことは、サッカーで取り返すしかない。
「If you can't fly then run, if you can't run then walk, if you can't walk then crawl, but whatever you do, you have to keep moving forward.(もし飛べないなら走ればいい。走れないのなら歩けばいい。歩けないのであれば、這っていけばいい。何があっても前に進み続けなければならなのです)」こう言ったのは、Martin Luther King Jr.だ。