蹴球仙術

せんだいしろーによるサッカー戦術ブログ。ベガルタ仙台とともに。

マクドナルドのバーガーは、故郷の味。

どうも、僕です。

今回は、コラム的な何かをつらつらと。

突然ですが、僕の祖国は、日本です。そう、ジャポン。日出るハポンです。

ただ、いろんな運命の糸が絡み合って、僕は今祖国を離れとある東南アジア某国に居ます。

このクソったれな時期に僕を祖国から飛ばした会社と社会を恨んでいこうと決めて航空機へと搭乗したのが少し懐かしくなるくらいには、時間が経っています。

でも、愛するクラブを応援したり、地震で心配したりなど、故郷を、祖国を思い出さない日はありません。

食に関してもそう。こちらにきて、まあ日本の味というのは結構あるもので、実はそんなに困っていなかったりします。

そんな僕が、いわゆる故郷の味ですよね、慣れた味を感じるのはなにかというと、実はマクドナルドのバーガーなんですよね。

え?お母さん食堂的なアレではないかって?それを言うとまた色々と面倒なのに絡まれそうというか、そもそもお母さん食堂なんだから、世界中のお母さんの味を置いてくれよと思うというかツッコめよくらいには思ったり思わなかったりしています。

まあそんな祖国のドメスティックな事情は置いておいて、いわゆるマック(関西ではマクドUSJはユニバ)の味は世界共通なわけですよ。そら当たり前ですよね。

マックみたいに同じ質のものをどんな場所でも提供するなんてのは、セブンイレブンやらトヨタやらもやっているわけで何も珍しいことではないわけですよ。僕は「制服化」と呼んでいるやつです。均一、均等なんてね。

「均一なんて」とよく祖国では見聞きしたし、言ったりもしましたが、いまなら確信をもって言えます。異国の地の救済策、故郷の味は、あの「変わらないマクドナルドのバーガーでありポテトの味なんだ」って。

なんにも分からないなかで、味の想像ができて、だいたいどんな物で値段感はいくらぐらいで、失敗しても潰しが効く。それが制服化された食べ物の強みだと言えます。

 

さて、これはサッカーブログです。このままいくと「異国食レポ!結局マックが最高!」なんて尻の毛まで抜かれて鼻血も出ないクソブログになってしまうので、サッカーに関連してあれこれを。

サッカーでの制服化といえば、シティグループだったり、レッドブルグループだったりですか。あとはバルサ。でもバルサはどちらかというと布教活動っぽいような気がする。気がするだけ。

まあその辺の狭義的な定義の差異は専門家集団に任せるとして、結論すると「日本みたいな片田舎にも約束されたサッカーを展開するシティグループやらがある安心感」は、来日する選手や監督にある程度の安心感を与えるでしょう。

よく、欧州出身監督が試合後に語り合ったりすると聞きますが、まあ日本食ばかりでうまいのかマズいのかよく分かんないなかで、慣れた味に出会った時のうれしさってのはまあまああるんではないでしょうか。それがたとえマックであろうと。

 

いままでの僕の制服化のイメージは、故郷を駆逐し、すべてを均質からされた無機質なものに変えるイメージでした。町の商店は、緑色の制服を着て、自動車販売店には「T」の文字が並び、空地にはデカいイオンが軒を連ねる。でもそれが、「そこへ行けば確実にそれがある」という安心感を醸成しているとは、きっと祖国ハポンにいては、体系的に理解はできていても肌感覚にはならなかったのではと思うわけです。

それでも僕は恐れているわけなんですね。地元のクラブが、あるグループの一員となって、クラブ名も、ロゴも、ユニも、すべてを変えられてしまうのではと。それが誰かにとっての安心と、誰かにとっての不安は、事象のコインの表裏に過ぎません。地元仙台に帰れば、間違いなく仙台という街は存在するし、ベガルタ仙台というクラブが存在するという安心だってあって良いわけですよね。

まあここでは僕がマイノリティですから。村の外から来た人間にとって、何を寄る辺とするのかは、きっと外から来た人間でしか分からないと。でもいつかは必ず、その土地へと馴染んでいくのが、人間の常ですから、マックを食べるのもほどほどにしていかないといけないです。あんまり食べ過ぎると太るしな。

だからまあ、だからってわけではないけれど、僕は祖国故郷でマック食べてる寡黙な外国人が居たら、あまり毛嫌いせずに受け入れてあげたいなって思うんです。嫌じゃなければ。別に少し間違ってたっていいし、少しずつ慣れていく手伝いができれば。別に僕は祖国を憂う達観系でもないし、過剰なパトリオリズムもないので、適当に「マックうめえよな」ってポテト食いながら話せればそれでいいと思ってます。実際、マックうめえし。僕は、てりやきマックが好きです。サムライポークバーガー。