蹴球仙術

せんだいしろーによるサッカー戦術ブログ。ベガルタ仙台とともに。

【スターゲイザー】Jリーグ 第26節 ベガルタ仙台 vs 柏レイソル (0-2)

はじめに

 さあ、いきましょうか。 ホーム柏戦のゲーム分析。今回も、ゲーゲンプレスで振り返ります。では、レッツゴー。

 

目次

オリジナルフォーメーション

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ゲームレポート

同数プレスの死なばもろともの仙台

 12月。リーグ戦もあとわずかながら、今季ここまでホームでの勝利が無い仙台。なんとかして勝ち点3をホームで上げるべく、この日も開始早々全開のアタックを見せる。左フルバックに蜂須賀が入る4-3-3でゲームスタート。対する柏は、3-4-2-1でセットアップ。江坂、オルンガ、クリスティアーノの強力アタッカー3人が最前線に構える。

 この日仙台は、前線からのプレッシングで柏のビルドアップを妨害。柏は、3バック+2セントラルMFの「3-2」M字型ビルドアップにGKを含めた戦型。ポゼッション志向のところに、仙台のプレッシングの牙が刺さる。仙台は、3フォワードに2人のインサイドMFのため、形で言えば「2-3」のプレッシング部隊になる。ビルドアップと噛み合わせて、同数の死なばもろともプレッシングを敢行。強力な3FWにボールが入る前の部分を破壊しようともくろんだ。

 ただし、このビルドアップ妨害にはネガティブが存在する。GKである。GKへもプレッシングにはいくのだけれど、ここでわずかに時間とスペースが生まれる「小さなズレ」が発生。バックラインも合わせて、構造的に浮いていているWBへボールを繋ぐことで、仙台のプレッシングを空転させる。さらに、江坂、クリスティアーノ、オルンガが仙台のプレッシングの背中を狙うようにドロップ。匠、浜崎がヒシャルジソン、三原へマンツーマンして空けたスペースを使ってバックラインを引っぱり出して、そのままスピードアップしていく。いわゆる擬似カウンターだ。特にヒシャルジソン、三原は、縦関係になったり、左右を入れ替えたりして、仙台は「そのままついていけばスペースやコースを空けるから」と判断に迷いが出たり、「いやそのままついていく」ことでスペースを空ける。特に、浜崎、匠は自分のタスクと目の前に起きている現象との間に揺れ動き、結果論的には柏のCMFに利用され、逆を突かれた形になる。

 

 

4-4-2変更でも動じない柏

 試合開始直後からの攻勢は、だんだんとプレッシングを空回りさせられたことで、防戦へと傾いていく。攻撃についても、平岡、ジョンヤ、飯尾でバックラインを構成して、前線へボールを供給していく。縦志向は強かったが、左サイドについては、平岡がドライブする時間とスペースがあることからポゼッション志向も強かった。ただしその先の、WG、インサイドMF、フルバックの3人称にはなるが、スペースを創ったり利用したりの部分の欠落は大きく、最後はクロスで終わるシーンが多い。どちらにせよ前線へのロングキックの展開で、非常にオープンななかで、「最初からパワープレー」状態になる。まさに、天に祈る展開になる。

 後半からは4-4-2に変更。FWとボールサイドのWGで、柏3バックと同数プレスに、CMF対CMFの構図にする。ワイドのWBには、飯尾、蜂須賀のフルバックがサイドへの出張を解禁。何としてでも「同数でのプレッシング」を堅持した。これに息を吐くように対応する柏。ドロップしていたシャドーが、特にクリスティアーノは蜂須賀が出た背後のスペースへカットアウトする。平岡がサイドへカバーするけれど、スライドの都合、ゴール前でオルンガvs飯尾になっているのはかなりリスキーとも言える。 ウィングがなるべく下がらず高い位置をキープするには、この対応になるのだけれど、そもそも「マンツーマンを外そうとするから相手の攻撃が活発になる」のであって、自分たちで招いた課題をまた自分たちで解決しようとする非常に効率の良くないというか、自分で自分の仕事を増やしているような状態だ。たしかにみんな頑張っているが、頑張らなくても回る仕組みは、最低限作られてほしいと思う。いや、願っている。頑張るのはその先の気がする。気がするだけ。

 

考察

Good!

 ・開始早々の全開アタックは良かった。

 

Bad…

 ・人意識強いがいずれ限界がくる。

 

Next

 ・次のホームが最後のチャンスだ。

 

おわりに

 もう次節開始30分前に書いているから特に無いです。(笑)ひとつ言えるのは、歩いてもできることなら歩く、走らないと追いつかないなら走る、ということを来季に向けてやっていけたら良いなと思います。「行けと言われたから行く」のは、決して主体的な行動ではないのかなと、強く感じます。「どうして行かなければいけないのか」をもっと考えて実行できたらと思います。

 

「まだ手は届くんだよ!」こう言ったのは、烈怒頼雄斗だ。